リハビリテーション課
当課では、肩、腰、膝などの痛みに対する治療や手術を必要としない怪我の治療が中心です。
診療所としては充実したスタッフ(理学療法士9名、作業療法士3名、アシスタント4名)が在籍しているため、患者様1人1人に質の高いリハビリを提供することが可能です。
また、元気な挨拶など明るい雰囲気作りにも力を入れており、地域の方々に元気を与えられる課を目指しております。
以下に、当院のリハビリの流れをご紹介致します。
リハビリまでの流れ
指示内容
温熱、牽引、電気、水、光線を用いた治療です。
各種機器が多数揃っております。
ストレッチ、筋力トレーニング、バランストレーニング、姿勢・動作修正トレーニング、日常生活指導、などの治療です。
当課では、下肢(股・膝・足首)・腰を理学療法士、上肢(肩・肘・手)を作業療法士が担当しております。
理学療法部門
《対象疾患》
・腰部脊柱管狭窄症
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰椎すべり症
・変形性股・膝関節症
・骨折
・靭帯損傷
・急性腰痛(ぎっくり腰)
・スポーツ外傷
など
当院の理学療法は、下肢・体幹(下半身・腰など)の機能向上を中心に、症状に対して、個別の保存療法を行っています。
日常生活動作の改善、趣味・スポーツ・社会復帰などを目標に、高齢者はもちろん、仕事をしている方や主婦、中高生など、幅広い年齢層に対応した、地域密着型のリハビリ施設です。
当院で特に多い疾患の一つに、脊柱管狭窄症があります。
この疾患は、脊柱(背骨)の中を通る神経の通り道が、なんらかの理由により狭くなってしまい、神経を圧迫して主に腰・下半身に痛みや痺れを引き起こしてしまうものです。
しかし、日常生活での姿勢や動作の仕方を少し変えるだけで、症状を抑えることは十分に可能です。
しかし、症状や原因は人によって様々であるため、定型化された治療ではなく、その人に合った治療を行わなければなりません。
当院では国家資格である理学療法士が患者様と一対一で対応し、疾患ではなくその人それぞれに合ったリハビリプログラムを個別に作成して運動療法を行います。
実際の『理学療法評価~プログラム作成』までの流れを簡単に紹介します。
問診
患者様もしくは家族の困っていることを聞きその人のリハビリに対する要望などを問診します。
また、痛みの部位、強さ、質、いつから、どんな時に痛いかなど細かく質問し、その後の検査がスムーズに行えるよう、おおよその状態をこの時に把握します。
痛みの再現
実際に関節や筋、神経にどんなストレスが加わって症状が出るのかを調べます。検査上、多少の痛みを伴なうこともありますが、症状の原因を正確に判断する為のとても重要な過程です。
なぜその動きが起こるの?(日常の姿勢?動作?)
普段生活しているだけで、なぜそのようなストレスが加わってしまうのか。それには、姿勢、職業、スポーツ、その人特有の癖などが深く関係しています。
姿勢(*アライメント)の確認
一言に腰痛や膝関節痛といっても、原因は上半身や下半身、骨盤だったりと様々です。
当院は患部のみではなく全身のアライメントから、問題のある場所を探ります。
なぜそのアライメントになっているか
筋力?柔軟性?日常生活の癖?
アライメントは、筋力や柔軟性のアンバランスなどによって容易に変化します。その中で、何が問題になっているかを 調べて改善することが、私たちのお仕事です。
動作(ダイナミックアライメント)の確認
静止時の悪い姿勢は動作を行うことでさらに悪くなることがほとんどです。その変化を見つけ出し、最終的なゴールとリハビリプログラムを個別に作成します。
プログラム作成・理学療法実施
治療
検査・測定を元に、患者様の問題点・目的に沿った治療を実施します。
治療では主に①ストレッチ②筋力トレーニング③バランストレーニング④姿勢・動作修正トレーニング⑤日常生活の指導などを併用し、患者様と共に最終的な目標達成を目指します。
ストレッチ
筋力トレーニング
バランストレーニング
姿勢修正トレーニング
動作修正トレーニング
日常生活の指導
*アライメントって?
色々なアライメント
「骨の配列」のことで、O脚・X脚や骨盤の傾き、背骨の弯曲の形状などを表す言葉です。
タイヤ交換の際に、「アライメント調整はしますか?」と、聞かれたことはありませんか?
そこでいうアライメントとは、ホイールアライメントのことでタイヤが地面に設置する角度のことです。
ホイールアライメントが崩れると、そのタイヤを含め他のタイヤの摩耗も進みます。
人間も骨盤の傾きや背骨の弯曲など身体の一部が崩れると、他の部位にも摩耗が進みます。
例えば、膝の痛みの根本の原因が実は骨盤にあるということは珍しくありません。
人間も全身を診なければ、真の問題解決にはなりません。
作業療法部門
当院の作業療法は、上肢(肩・肘・手)のリハビリを実施しています。
主に家事が大変、仕事中に痛いといった症状を改善できるよう、治療を展開しています。
診断の多い、四十肩、手首の骨折、腱鞘炎の概要と治療一例を紹介します。
肩関節周囲炎
40~50歳代に多い、いわゆる四十肩と呼ばれる肩の痛みですが、人によって原因が異なります。
筋肉・関節の固さ、姿勢、生活での使い方などから原因を探り、治療内容を検討します。
当院は自宅での運動指導も行い、再発を予防しています。
橈骨遠位端骨折
冬期間は転んで、手首を骨折する方が多くなります。
手が腫れる、痛いといった症状が続く方は、受診をお勧めします。
3週間程度シーネ固定し、骨癒合を見ながら、外して動かす練習を開始します。
握力も低下するため、筋力トレーニングも段階的に実施します。
普段の生活で、支障がなくなることが目標です。
腱鞘炎
手を使い過ぎると、腱や、腱鞘(トンネル)が腫れてきます。
指がひっかかる、親指の付け根が痛い、等の特徴があります。
運動・生活動作指導と、痛みの強い方には超音波を併用しています。
超音波療法
指の腱鞘炎、テニス・ゴルフ肘、頸椎損傷後のしびれなど複数のプログラムから、症状に合わせた内容を選択します。
主に炎症緩和、疼痛軽減、骨癒合促進を目的としています。